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中間決算の背景を説明するトヨタ自動車の宮崎洋一副社長=2024年11月6日午後2時9分、東京都渋谷区、小林正明撮影

 トヨタ自動車の2024年9月中間決算は、2年ぶりに営業減益になった。円安による利益の押し上げがあったが、認証不正や品質問題による生産停滞のマイナスを補い切れなかった。こうした逆境を今後、どう克服するのか。

 トヨタの中間決算で営業利益が2兆円を超えたのは、過去最高益だった前年同期と今回だけ。この日の決算説明会で、山本正裕経理本部長は「決して厳しい決算だとは思っていない」と話した。

 トヨタは車の多くを海外で生産、販売している。国内で生産する車も6割は輸出しているため、円安が進むと、価格面の競争力が増すだけでなく、海外での売り上げやもうけを日本円に換算する際に数字が膨らむ。上半期(4~9月)は円安によって営業利益が6100億円底上げされた。さらに、原価低減による2100億円の押し上げ効果もあった。

 一方、上半期は国内では認証…

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